特定非営利活動法人

エンディングノート普及協会

エンディングノートを普及するということ

著者:赤川 なおみ

エンディングノートを普及するということ

朝ドラも最終回。今日から新年度、という方多いですね。

エンディングノート普及協会は、2013年1月に発足したのでこれまで新年度は1月でした。

 

が、来月5月からのステップアップを控え、今期より4月が新年度となることになりました。ということで、昨日〜今日にかけていろいろ考えました。

 

エンディングノート普及協会発足当初

2010年にコクヨのエンディングノートが大ヒットしたこともあり、少しずつ「エンディングノートって何?」とか「エンディングノートを買いました」という声を聞くようになりました。

 

2012年には、故金子哲夫さんが「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」を出版されたこともあり

自分の最期を自分で決める

という考え方も広まり始めていました。

 

協会を発足し、毎日ブログを書き、少人数のエンディングノートの書き方講座を自主開催しながら、少しずつ活動を広げていった2013年。

 

まだまだ「エンディングノートの書き方講師」なんて、検索する人もいなかったなぁ・・・

 

それが、今はネットで検索するだけでも、結構な人数の「書き方講師」がいらっしゃいますし、プランナーさんやアドバイザーさんと、様々な肩書きも増えました。

 

エンディングノートの賛否はあれ、やはり

必要とされている

というのは間違いないのだなぁと再認識。

なんでエンディングノート?

改めて「なぜエンディングノートなんだろうか」と考えてみました。

 

エンディングノートには「伝える」「残す」「整理する」などの役割があります。

 

伝える

大切な人に想いを伝える

必要事項を、困らないように伝える

自分の望みを伝える

 

残す

自分の考えている事や思い出を残す

わかりやすく書残す

自分の想いを残す

 

整理する

自分の人生を振り返る

どのように生きるかを考えるために整理する

書き出して整理するものを見極める

 

などなど、同じ「伝える」「残す」「整理する」でも、様々な用途があります。

 

もちろん、顔をみて言葉で伝えることは大切で、できることならそのような時間を持っていただきたいと思っています。

 

とはいえ、現在の生活スタイルや環境を考えると、たとえ一緒に暮らしていたとしても、お互いの気持ちや考えていることを伝え合うことは難しいもの。

 

となると、やはり文字にして書き、それを読んでもらうということが現実的。

 

もちろん、今の時代はメールやSNSのメッセージのやり取りで日々行えることもありますが、短い文字のやりとりでは伝えきれないこともありませんか?

 

現代だからこそ、アナログではありますが

紙に書いて残す

というエンディングノートが大切なのではないでしょうか。

 

エンディングノートを普及するということ

ある時まで、いえ昨日までかもしれません。

「エンディングノート普及協会」という名称、また「普及」とつけた事に、どことなく「普及ってなんじゃ?」という気持ちがありました。

 

というのも、この名称を聞いた友人の多くから

私は(僕は)エンディングノート書かないから!

と、言われたから。

 

いやいや。もともとこの協会を立ち上げた時から「普及協会」という名はついていても、別に

エンディングノート書いたの?

書かなくちゃダメよ!

と、エンディングノートを書きなさいよ!って勧めようと思っていたわけではありません。

 

とはいえ、本当多くの人に「書かないから」と言われてしまい、

自分のやっていることは、そんなに押し付けがましい事なのか?

と、真剣に悩んでいました。

 

そんなこともあり、普及協会という名称とは裏腹に

エンディングノートを書かなくてもいいですよ

と、終活講座やブログの中で伝える事が多くなりました。

 

確かに、エンディングノートが広まると同時に「エンディングノートがあるから揉めるんだ!」という声もあがっているのは事実。

これは、エンディングノートの正しい使い方や、何のためにあるのか?何のために書くのか?を理解しないまま書いてしまうからなんですよね。

 

受け取る相手の事なんておかまいなしで、自分の想い、希望だけを書いてしまうと、受け取った人は「は??大変なんですけど!!!」ってなるかもしれません。

 

最初にも「自分の想いを書く」とか「自分の希望を伝える」と書きましたが、決して何でも書けば良いといものではありません。

書く人がいて、そのノートを受け取って実行する人がいる。

 

この双方向の関係なくして、エンディングノートを書いたとは言えないのです。

 

だから「渡す人がいないと思われた方は、すぐにご相談ください」と伝えているわけで・・・

 

そんなこんなありましたが、自分自身も新年度にあたり、じっくり考えていく中で「エンディングノートを普及するということ」について、腑に落ちる事がありました。

 

押し付けがましくても、書かない!って言われても、いろいろなツールはあるけど、注目されているのは事実です。

書きたいと思って買う人が多いのも事実。

 

そして何より「あぁ、聞いていれば」とか「もう少し早く気づいて解決しておけば」という場面に遭遇する確率は、年々増えています。

これから2025年に向け、日本は超高齢化社会となり、認知症を発症するだろう人は5人、6人に一人、予備軍まで含めると3人に一人と言われています。

 

様々な問題を考えると「どこから手をつけるんだ!!!」と、頭を抱える事もあります。

 

だからこそ、エンディングノートに書いてみる。

今の自分、これからの自分、必要なこと、必要になりそうなこと、問題になりそうなこと・・・

 

書き出して、整理して、問題があれば解決する。

 

年齢に応じて、様々な節目でエンディングノートを書く。

 

私が祖母の着物を前に

「どうしたいのか、どれが大切か聞いておけばよかった」

と悩んだのだから、我が子には自分がどうしたいのか書いておく。

 

こうして、多くの方にエンディングノートを活用していただくためにも、エンディングノート普及協会は

年齢や性別や住んでいる環境、生活スタイルに合わせ、その人その人にあったエンディングノートを見つけるお手伝いをする

そして何よりも「書いてみたい」「書かなくちゃ」と思っている人が

エンディングノートを書きました!

と言えるよう、情報の提供やサポートしていくこと。

 

それぞれの人生の終わりに

やっておけばよかった

ではなく

やってよかった!

と言えるよう、エンディングノートを通してサポートしてまいります。

 

2017年4月1日

エンディングノート普及協会代表 赤川 なおみ

 

 

—–

著者について

赤川 なおみ administrator

    コメントを投稿するにはログインしてください。