特定非営利活動法人
昨年10月に尾道シネマさんで観た時から「絶対自主上映会を開催して、一人でも多くの方に観ていただきたい!」と思っていた”ケアニン〜あなたでよかった〜”。
念願かなって、福山市新市公民館で上映させていただくことになりました!
新市公民館さんでは、2017年4月より毎月1回のコミュニティカレッジ「らくらく終活」の講師や、新市公民館さんの公民館便りにコラム「みんなの終活」を寄稿させていただいております。
地域に密着した公民館というのは、車を利用しない人、インターネットを利用しない人には、
貴重な情報収拾・情報交換の場
となっています。
エンディングノートや終活講座も、歩いて行くことができる場所で開催してくれるから聴きに来たとおっしゃる方が多く、当協会でも公民館や地域のコミュニティ会館などの講師ご依頼を積極的にお受けしております。
また、新市公民館さんでは、毎年「シニアライフセミナー」を開催されていますが、昨年度より「認知症」に特化して連続セミナーを開催されています。
こうして地域で認知症への理解を深めることは、自分が、家族が認知症と診断されても、住み慣れたまちで安心して暮らすことに繋がります。
2018年度も引き続き「認知症」に特化したシニアライフセミナーを開催されることになり、今回のケアニンの上映会をセミナーへの導入として、さらに気持ちを高めて行きましょう!ということになりました。
ケアニン〜あなたでよかった〜は、実際に存在する神奈川県藤沢市の介護施設あおいけあの小規模多機能型居宅介護「おたがいさん」がモデルになっています。
新人介護福祉士 大森君が人のおばあちゃんとの出会いから、様々な経験と葛藤を繰り返しながらしっかりとした”ケアニン(ケアする人)”に成長していきます。
ここだけご紹介すると、介護福祉士さん向けの内容?と思われそうですが、私のオススメは家族の変化です。
母親の認知症が進行して行く中で、受け入れられない息子。
素直におばあちゃんと向きあう孫娘。
どこでもありがちな「認知症について正しい理解がなされていない、情報を得ていない家族の姿」が、ケアニンとの出会いから認知症を理解し、母親への接し方や気持ちが変化していきます。
映画のモデルが実在する施設での日常ですから、映画やドラマにありがちな「それはドラマだからでしょ」という仲の良い家族の物語ではなく、みなさんもこれから経験するであろう未来を観ることができますよ。
日 時:2018年6月9日(土) 13時30分〜16時
会 場:福山市新市公民館
福山市新市町
鑑賞料:300円(チケットのお求めをオススメします)
今回は100席限定!です。もう少しお席がございますが、できるだけ早めにご連絡ください。
お問合せ、お申し込みは下記のお申し込みフォームからお願いいたします。
2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると
近頃65歳未満で発症する若年性認知症については、当事者の方々が声をあげ、講演会で登壇されたり、本を出版されるなど、若年性認知症への理解を求めた啓発活動に力をいれておられます。
しかし、まだまだ「認知症になったらおしまいだ」と考える人も多く、物忘れが多くなったり、日常生活のちょっとした違和感に気づいていても、早期に診断を受ける人は少ないでしょう。
介護の現場においても、認知症に対する理解を深めている施設も少しずつでてきましたが、反対にベッドに手足や体をしばりつける「身体拘束」は10年前の2倍になっているという厳しい状況もあります。
どんなことについてもそうですが、まずは「正しく知ること」が全てのスタートです。
認知症についても「こうだろう」という、予測や推測で判断するのではなく、その人はどう思っているのか?どうしてほしいのか?何が必要なのか?をしっかり聞くこと。
そこから全てが始まると考えます。
そこで今回は「若年性認知症当事者が伝える”本当に必要なサポート”とは?」をテーマに、若年性認知症当事者の竹内裕さんと、フリージャーナリストの奥野修司さんによる対談を企画いたしました。
竹内さんは広島在住。59歳で若年性認知症と診断され、現在は当事者
また奥野さんは、ノンフィクション作家であり、昨年は若年
今回の企画は、全国を飛び回ってみなさんを笑顔にしている竹内さんから、昨年夏に奥野さんをご紹介いただいてご縁と、地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家施設長の田原さんのおかげで実現することになりました。
主催は会場となっている地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家さんにお願いしました。
五本松の家は昨年オープンした新しい施設ですが、広島県内で初めての「暮らしの保健室 ふくまち」(地域交流スペース)を併設されるなど、福山市内外から多くの方が見学にこられる施設です。
地域交流スペースは誰でも気軽に立ち寄ることができる工夫が随所になされており、今回も「一人でも多くの方にお二人のお話をきいていただきたい」という、私たちの希望を快諾してくださいました。
認知症と診断された人たちが、実際どんなことに悩み、ど
若干お席に空きがございますが、参加ご希望の方は必ずご連絡いただきますよう、お願いいたします。
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『若年性認知症当事者が伝える”本当に必要なサポート”
日 時:2018年1月12日(金) 14時~15時3
会 場:地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家 地
定 員:30名
参加費:500円
語り手:竹内 裕さん(たぬき倶楽部代表)
聞き手:奥野 修司さん(フリージャーナリスト)
主 催:地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家
共 催:特定非営利活動法人エンディングノート普及協会
お問合せ:地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家
TEL 084-999-6321 FAX:084⁻999-
担当:田原久美子
※対談終了後、同会場でお二人を囲んで交流会を開催いた
参加費は500円(お茶・お菓子付き)です。
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◎竹内 裕さん
59歳で若年性認知症と診断され、現在64歳。
「診断当初は自宅に引きこもる生活をしていた」という竹
◎奥野 修司さん
1948年大阪府生まれ。立命館大学卒業。2006年、
講談社 読書人の雑誌「本」にて、若年性認知症当事者の方へのイ
講演会の質疑応答では、タイトルにあるように、
法的な効力のないエンディングノートって書く意味あるんでしょうか?
と質問されたことがあります。
その時に、
書く意味があるかどうか?というよりも、書く必要がない人もいます。
もしあなたが「書く必要がない人」に当てはまるのであれば、書く意味を考えなくてもエンディングノートを書かないでいいのではないでしょうか
とお答えさせていただいています。
「書く必要がない人」とはどのような人でしょうか?
少しご自身で答えを出した後に、続きを読んでいただければと思います。
さて、ご自身で答えも出たと思いますので、「書く必要がない人」についての続きです。
「書く必要がない人」というのは、
①自分に今、もしものことがあった時のことを、しっかりと家族や伝えたい人と話をしている
②その話の内容を聞いた相手も納得している
③その話した内容を法的な効力がある書面を作成している
この3つすべての条件・環境の方はエンディングノートを書く必要がないと思います。
もしも、この3つの条件・環境でない場合は、まずはエンディングノートを書いて見ましょう。
①に書いてある
自分に今もしものことがあった時にどうしてほしいのか
を頭の中を整理することをオススメしています。
なぜならば、法的な効力はありませんが、エンディングノートは自由な発想であなたが今どうして欲しいかを書くのに適しているノートだからです。
また、ノートに書くのが苦手という方であればメモ帳でも良いですね。
ぜひあなたの頭の中を書き出してみてください。
書き出しが終わった次は、その書いた内容を①の後半部分である
家族や大切な人と話をする
をしてください。
せっかく頭にあることを書いたのであれば、それを「伝える」ということをしなければ、相手は全然わからないままの状態になってしまうからです。
「伝える」ことによって、相手が納得できない部分を言われたりするかもしれません。
その時は、お互いに納得する形になるまで話をしてみてください。
そこまでできていれば②の
その話の内容を聞いた相手も納得している
の部分は満たせれています。
ですのであとは③にある
その話した内容を法的な効力がある書面を作成している
部分に移るための行動をしてください。
③までできていれば、今もしもあなたになにかあっても、きっちりと想いを実行してもらえる環境になっているはずです。
冒頭にある「エンディングノートを書く意味があるか?」というよくある質問は、「意味」ではなく「必要」という言葉に置き換えて考えてみましょう。
もしあなたが「書く必要があるな」と思われた場合は、先ほど書いた①から初めてみましょう。
できるでけ③まで終えるよう、行動してみてくださいね。
記事に関するご質問や、その他のご相談はこちらから。
10月21日(土)にRUN伴福山&尾道ゴールを経て、シネマ尾道で上映中のケアニン~あなたでよかった~を観てきました。
神奈川県藤沢市の介護施設あおいけあの小規模多機能型居宅介護「おたがいさん」がモデルになっています。
あおいけあの代表加藤さんは、NHKの番組プロフェッショナル仕事の流儀でも取り上げられた方。
今回は、あまり先入観なく協会のRUN伴メンバーと一緒に鑑賞。
新人介護福祉士 大森君の「漠然と介護の道へ」から「どうやってコミュニケーションとったら良いの?」という、みんなが通る道からしっかりと向き合えるケアニンに成長していくストーリー。
成長していくというと、大森君が自分でがんばったかのように聞こえますが、その成長には一人の認知症高齢者との出会い、関わり、そして何よりも施設長や施設の先輩たちの声かけ、関わりが大きいのは言うまでもありません。
まぁね、途中から涙しますよね。特に私はすぐに泣くタイプ。必死で我慢していたのですが、最後はタオルを抱えていました。
この映画は、介護の専門職の方に宣伝されている感じがしますが、私は一般の方にもできる限り観て欲しい。
そして、何よりも
素晴らしい言葉かけよりも心を寄せること、その人を知ろうとすること、一緒に笑うこと
そのことが大切なんだよということを教えてくれる、素敵な作品です。
そうそう、そんな映画を観て感動した次の日「加藤さんの交流会があるのでこない?」と声をかけていただいて、なんと!生加藤さん(すみません)にお会いしました。
ニコニコ笑顔の加藤さん。多くの介護専門職のみなさんが集まっておられました。
そして!もうお一人。ケアニンの主題歌「星降る夜に」を作詞作曲した香川裕光さんも同席しておられて、素晴らしい歌声を聞かせてくださったのです♪
香川さんは広島ご出身で、ご自身も元介護職員。現在はシンガーソングライターとしてご活躍ですが、歌王2016でグランプリを受賞されただけあって、マイクなしの生歌でも圧巻の声量で会場のみなさんを魅了しました。
そんな方には、ぜひ観ていただきたい作品です。
※特別鑑賞チケットがまだありますので声をかけてくださいね!
大型台風接近で全国的にお天気が心配ですが・・・
明日10月21日(土)はRUN伴が福山市〜尾道市を走ります。そして、当協会もTEAMエンディングノート普及協会で参加します!
RUN伴(らんとも)は、認知症の人と伴に生きる社会を目指し、認知症の人、家族、支援者、一般市民が協力しあい、1つの襷をつなぎながら、ゴールを目指すイベントです。
福山市内は10月21日(土)に東部ルート、南部ルート、西部ルート、北部ルートの4つのルートの出発地点から福山市役所に集結、尾道に襷をつなぎます。
福山のRUN伴実行委員会は、RUN伴の趣旨に賛同している福山市内の介護施設や一般の市民で構成されており、福山市内のRUN伴に関するルート決定や当日までの準備、当日の進行などを行ってまいりました。
駅周辺では、みどりまち公園で開催される福祉まつり会場にもお邪魔します。
14時からは、福山市役所にて到着セレモニーが行われます。
TEAMエンディングノート普及協会
初エントリーのチームは、男性2名、女性1名の3名で北部ルートのスタートを担当します!
今回の担当距離は8.8Km・・・そう!8,8です!EN日と同じ!
明日は雨のようですが、みんなで力を合わせて頑張ります。
そうそう!素敵な横断幕を作っていただきました。
来年は新市町内をもっと走りたい!との思いを込めて、しんいちを入れてみました。
青い部分は新市で生まれた備後絣なのです!町内の方が町内の方を紹介してくださって、手作りしてくださいました。
こうして少しずつでも関わって頂けること、応援の輪をつないでくださること、本当に嬉しい限りです。
ルートは
網引公民館(8:45スタート)・ケアモール芦花(9:20スタート)→ディアレスト福山(9:50スタート)→デイサービスラヴィータ(10:20スタート)→幸千中学校→せんだの里→ローソン千田店→コミュニティハウスumbrella→福山市役所
を走りますので、見かけたら応援お願いします。
TEAMエンディングノート普及協会は
網引公民館(8:45)→新市公民館(9:05)→新市駅(9:10))→戸手駅(9:25)→ディアレスト福山(9:40)
となっております!
これまでに何度もアンコール放送されているハートネットTVのシリーズ認知症「当事者とつくる新時代 」。
39歳でアルツハイマー病と診断された丹野智文さんやオーストラリアのクリスティーン・ブライデンさんなど、当事者の方にスポットを当てた番組構成ですが、今夜10月18日(水)20時〜の再放送では「パートナー」にもスポットが当たります。
パートナーとは、介護者でも支援者でもなく、丹野さんが呼ぶ「対等な立場でともに行動する人」のこと。
丹野さんをはじめとする日本認知症ワーキンググループJDWGのみなさんは、みなさんの行動によって認知症に対する意識を変えていく活動をされています。
この活動は、認知症当事者の方に対する認識だけでなく、寄り添うパートナーに関しても様々な発信や投げかけをしています。
認知症に対する誤解や偏見は、これまでの様々な情報によって作り上げられてきました。
「診断されたらこの世の終わりだ」「何もできなくなる」「何もできない人」のようなイメージが先行し、認知症と診断された人が本来どのように生活しているのか?を見ることなく、ただただ恐れ、絶望していたように思います。
私の講座でも「認知症になるくらいなら・・・」と言われる方がいらっしゃいます。それは、認知症になったら全てが終わるようなイメージだからでしょう。
しかし、丹野さんや当事者のみなさんをみて「人生終わっている」と思うでしょうか?
6月にお招きした広島の竹内さんも、先のことをくよくよ考えるのではなく、日々楽しく生活することを心がけておられます。
それなのに、認知症当事者の周囲の人たちは、診断されるとすぐに「介護」「助けてあげなくてはいけない」となんでも手を差し伸べるようになります。
診断される直前まで手を出さなかったことでさえ、手を差し伸べてしまう。手を差し伸べた人は「優しさ」かもしれませんが、手を差し伸べられた人は「今までと違うのだ」と感じることでしょう。
このように、なんでも手を差し伸べることが支援ではなく、当事者の人たちが必要としていることではないのです。
このことを、ハートネットTVのシリーズ認知症「当事者とつくる新時代 ・パートナーとみつけた希望」では伝えています。
9月に岡山県笠岡市で開催された若年性認知症イノベーションフォーラムでも、二人のパートナーの方にお会いしました。
これまでにテレビやネットなどではパートナーの方の存在を知っていましたが、お会いするのは初めてでした。
会場での様々な場面を拝見し、当事者の方の笑顔は、パートナーの方との絶妙な距離感によって生み出されるもので、それは手を差し伸べすぎず、つき離さずという、一朝一夕ではなしえない関係なのだなと感じました。
こちらにその時の様子を紹介された、町永俊雄さんの記事があります。
誰もが当事者となり、誰もがパートナーとなりうるこれからの時代。
もっと積極的に認知症について学んで参りましょう。
丹野智文さんの著書
先日の若年性認知症イノベーションフォーラムin笠岡の午後の後援で、丹野さんと当日急遽登壇した36歳の男性との会話。
丹野さんは、ご自身の本「丹野智文 笑顔で生きる」(丹野智文 著、奥野修司 監修 文藝春秋) の中でも、仕事の仕方について書いておられます。
若年性アルツハイマー病と診断されても、同じ職場で仕事を続ける丹野さんの仕事術は「とにかく書く」というもの。
とにかくなんでも書いてある。
仕事の手順やら気をつける点やら、丹野さんは書き込んだ2冊のノートを使ってお仕事をしているらしいのですが、なんとそのノートは丹野さんの同僚にも大人気。
同僚の方もそのノートをみれば、仕事ができる!ということで、人気の丹野さんノートらしいのですが「返ってきたノートにその人の書き込みがしてあることもあるんですよ」というほど、みんなにとって必需品となっているそうなのです。
フォーラムのステージ上で、急遽登壇した36歳の男性にも、丹野さんから
「仕事はどのようにやっていますか?」
という質問が投げかけられたのですが、やはりその男性も
「とにかく書きます。なんでも。忘れちゃいけないと思うから、なんでも書いています」
と、やはり「書く」ことを大切にしているとおっしゃっていました。
人間誰でも、頭の中だけで覚えておくことには限界がありますし、覚えていたとしても頭の中で全てを整理するのは限界があります。
だから書く。書いて整理する。
この会話のお二人は、仕事は現役。働き盛り。
この日のお二人の会話を聞きながら、やはり認知症と診断されてもされなくても、仕事に対しての「向き合い方」や「書いて(入力して?)整理する」ということは、誰でも変わらないなぁと再認識しました。
書くのが苦手な人もおられますね。
私はどちらかというとメモ魔なので、なんでも書きたくなります。
トレードマークとなりつつある「スヌーピーのモレスキン手帳」は、どちらかというと大きめで荷物になるタイプ。
毎日1枚の書き込み欄があるごっついタイプなのですが、これになんでも書きます。
書くことが苦手な人は
など、先に頭で考えてしまうことが多いように思います。
確かに、手帳って「自分がわかれば良い」と思う人と「とにかく綺麗に書きたい」という人にわかれますよね。
みなさんはどちらですか?
私も、モレスキンのノートを使い始めた頃には「綺麗に書かなくちゃ」と思って、何もかけない時期がありました。
しかし、書かないままではノートを持っている意味がない。それなら、なんでも良いから書いてみよう。
そう思って書くようになると、字が綺麗とは決して言えないけれど「私のモレスキンノート」が出来上がっていきました。
とにかくなんでもこれに書いてある。
そのノートには、とても愛着が湧いて「大好きな私の記録」として毎年積み重ねています。
もちろん、アナログが全てではないので、スマホやタブレットのメモに全て入っているというのでも構わないと思います。
こうして考えると、エンディングノートがかけない人も、きっと
と思ってしまって、手が止まっているのかもしれませんね。
先ほどのフォーラム登壇者のお二人も
書かなくて不安になるくらいなら、書き過ぎでもなんでも書いたほうが安心
というお話をされていました。
エンディングノートって、まさにこれ。
なんて思っていると、いつまでも書けないと思うのです。
そう思いながら、頭でごちゃごちゃ考えていませんか?
エンディングノートには法的な効力はありません。遺言書のように「こう書きなさい」という決まりもありません。
正しい書き方なんていうのもない。
でも、書いたから褒めてくれるわけでも、何か賞をいただけるなんていうものでもない。
でも、いろいろ書いておくことで、自分にもしものことがあった時や、判断能力が亡くなった時でも、自分の意思を尊重してもらえるチャンスがあります。
最期まで自分らしく生きたい
自分らしくありたい
そう思う方は、ぜひともエンディングノートに書き込んでください。
書く内容は何でも良いのです。書き始めに構えてしまうようであれば、
何でも良いので書き始めてみる。
もちろん、ノートだって何でも大丈夫。
売っているエンディングノートは好みじゃない!という方は、お好きなノートで始めてください。
私のようにお気に入りの手帳がある方は、そこに書いてみましょう。
それでもエンディングノートがあったほうが書きやすいなぁ・・と思う方、協会オリジナルノートの購入もできますので、お気軽にお問い合わせくださいね。
9月26日(火)岡山県笠岡市の笠岡市民会館にて、若年性認知症イノベーションフォーラムin笠岡2017が開催されました。
主催はきのこグループさんで、丹野智文さんを招かれるのは昨年に続いて2回目。
当日当協会では、丹野さんの本「丹野智文 笑顔で生きる」(丹野智文 著、奥野修司 監修 文藝春秋)の販売ブースを、RUN伴広島、RUN伴岡山の皆さんと一緒に担当させていただきました。
会場では、認知症カフェコーナーが設けられ、11時のスタートからお茶を飲みながら情報交換をする人たちで賑わっていました。
丹野さんを交えたフォーラムのプログラムは午後からでしたが、午前中には岡山県内の認知症当事者の方と日本認知症ワーキンググループメンバーで、笠岡に駆けつけてくださっていた、広島の竹内祐さん、名古屋の山田真由美さん、そして丹野さんとの交流の時間が持たれました。
今回のイノベーションフォーラムに先立ち、主催者からは「岡山には若年性認知症の方がいない」と言われていたそうですが、当日は5人の方が集まりました。
しかし今回は、35歳で診断されてから、誰にも言わず、家族の会などの支援団体にも入らず、ずっと一人で悩んでおられた男性が勇気を持って一歩を踏み出すという、とても嬉しいことが起こりました。
これまで絶望的だったその男性は、今回のフォーラム、同じように39歳で診断された丹野さんを知って、勇気を出してコンタクトを取ってこられたそうです。
そして、認知症当事者の皆さんと会い、話す中で「自分も今日から変わろう」と決心をされた。
この勇気と希望を与えたのは、家族でも医師でもない。
同じように若年性認知症と診断され、絶望を味わい、そして仲間によって笑顔を取り戻した皆さんに出会えたからですよね。
仙台では、丹野さんを中心にした「ご本人のためのもの忘れ総合相談窓口 おれんじドア」が開設されています。
丹野さんも診断された当初は落ち込み、引きこもったと本にも書かれているのですが、その丹野さんを笑顔にしたのは、今回も参加されている広島の竹内さんでした。
丹野さんより先に若年性認知症と診断され、診断された時の絶望も引きこもりも経験し、今は笑顔で全国を飛び回っておられる竹内さんに会ったことで、丹野さんは生まれ変わったように笑顔になったそうです。(丹野智文 笑顔で生きるより)
その経験から、今では丹野さんご自身が、
認知症と診断された人の、
その不安を一緒に乗り越えられたら…
と活動されているのがおれんじドア。
通常は仙台市内を中心に活動されているのですが、今回はまさに「笠岡におれんじドアがやってきた!」という感じだったのではないでしょうか。
前述の丹野さんの本もそうですが、2017年に入って認知症当事者の方が書かれた本が相次いで出版されています。
これまでの「認知症になったら何もできなくなる」というイメージを覆し、「認知症=絶望ではない」ということを、認知症当事者の方たちが発信しています。
本以外にも、日本認知症ワーキンググループのみなさんが積極的に講演活動を行っておられますが、やはりそれには限界があります。
丹野さんの場合、特に平日はお仕事ですから、現在でもかなりのハードスケジュールで全国を回っておられると思うのです。
その点、本は全国どこでも手に入れることができ、最近では書店がない地域でもすぐに届くシステムが充実しています。
そしてその本には、当事者の皆さんが悩んだこと、不安だったこと、その中で見出した光、希望などを、経験したから伝わる言葉で書かれているのです。
これを手に取って読むことで、丹野さんのおれんじドアに参加できなくても、最初の一歩をふみだせる方がたくさんいることでしょう。
ですから、特定非営利活動法人エンディングノート普及協会では、本の販売を積極的にお手伝いさせていただきたいし、当事者ブックフェアも開催していきたい。
どんな小さな取り組みであっても、一歩を踏み出すことが大切ですね。
フォーラム終了後には、会場で丹野さんの本を買ってくださった方に、丹野さんがサインをしてくださいました!
あらかじめお名前を聞いて行ったのですが、講演終了と同時に長蛇の列!
サイン本を手にした皆さん!ぜひお友だちや周りの皆さんにもご紹介くださいね。
当事者ブックフェアに関するお問い合わせはこちらから
9月21日は世界アルツハイマーデー(1994年世界アルツハイマー病協会が制定)そして9月は世界アルツハイマー月間です。
各地で啓発イベントや講座が開催されたり、オレンジライトアップが行われます。
2017年オレンジライトアップはこちら→ライトアップ
超高齢化社会へまっしぐらの日本において「認知症」は切っても切れない疾患となってきます。
先日、広島で開催された「第4回広島県認知症ケア専門会研修会」に参加させていただきました。
講師は認知症介護研究・研修東京セミターのセンター長の山口晴保先生。
認知症介護研究の世界では第一人の先生ですが、まるで綾小路きみまろさんが話しているように、笑いの絶えない2時間でした。
認知症の疾患別に詳しく解説をしてくださった部分につきましては、先生の本をご参考にしていただければと思います。
山口先生は
など、え???と思うけど、あっさりと、にっこりとお話になるのです。
元気で長生き=認知症のリスクは高くなる
要するに
長寿と認知症はセット販売が基本です
笑ってしまいましたが、とても腑に落ちました。
そして、データを見ながら解説してくださった際にも、
40代で認知症になろうと思ったら宝くじを当てるくらい難しいけど、75歳を過ぎたらかなりの高確率でなれます
という言葉に、見る角度を変えるってこういうことなんだなぁと、妙に納得したのでした。
さて、今回のお話をお聞きして、私は、協会は何をしていくべきなのか?
認知症介護やケアは専門家の方々にお任せすることにして、私たちだからできることは何か?をしっかりと考えて取り組みたいと思います。
私が講演をさせていただ時も、みなさん「認知症は困る」と言われます。
そして、各種高齢者向けの講座では「認知症予防」をテーマにしたものが多く、みなさん集まっては予防体操や脳トレに励んでおられます。
少し前にも「予防」ではなく「まちづくり」を、と書いたことがありますが、私は認知症予防や脳トレに「前向きに」励む人たちを見て、逆に「後ろ向き」な感じがしていました。
少しでも元気で長生きを!と、みなさん元気に集まって体操などをする姿は、一見前向きな人たちだけど、それに励む裏側には「病気になりたくない」「認知症になりたくない」と「なりたくない」という気持ちが大きいのですよね。
ある種の恐怖とでもいうか、なったら困るから必死で予防する。恐れの裏返しになってる人も多いように思います。
実は「なったらどうしよう」というような不安を抱えた精神状態は、かえって様々な病気を誘発することも少なくありません。ストレスは様々な病気の原因になるのは、みなさんご存知ですよね。
とても納得、そして恐れたって気にしたって、これだけ長生きの時代なら誰しも認知症になるのは高確率。
「なったらどうしよう」ではなく「なってもなんとかなる」準備をした方が、よほど前向きかな?
なってもなんとかなる!
まちづくりは世代に関係なく「誰でも安心して暮らせる」ための取り組みです。
まずはRUN伴2017にエントリーしよう!