特定非営利活動法人
11月11日は介護の日!
というわけではありませんが、特定非営利活動法人エンディングノート普及協会初の助成金事業「看取りとは?さまざまな立場の経験から〜第一回 介護の立場から〜」を開催いたしました。
第1部は、社会医療法人 社団 沼南会 管理栄養部 リハビリテーション部副部長で理学療法士の森田 裕治さんからのお話し。
様々なデータを提示していただきながら、考察、これからの課題まで、参加者の皆様にも考えていただきながら、充実の時間となりました。
日々講演活動をなさっている森田さん。
始まると同時に
はい、みなさん立ってくださ〜い
あれ?森田さんだから(理学療法士さんです)、まずは体を動かす?と思ったら・・・
ではみなさん、そのまま一つ前の席に移動をお願いしま〜す!
なんと!みなさんを前の席に誘導して、より聞きやすい場所に移動していただくよう促してくださいました。
この自然な流れ!素晴らしい!
この移動をしていただいたことで、会場と前で話す方の関係がより近くなって、私たちが準備していた以上に内容の濃い講演会になりました。(森田さんありがとうございます!)
流れるような森田さんの現場の取り組みのお話しは、
施設や専門職、家族、地域、行政の全てが情報を共有し、連携していく時代に向けてどう取り組むか?
そのためには「人生の自己申告」をしておくこと。
まさしくエンディングノートや自分ノートの作成の必要性を感じる内容でした。
第2部は、森田さんと介護福祉士さん2人の3人にご登壇いただいて、一般人代表の赤川の質問にお答えいただく形式で進めました。
今回の参加者さんの8割が介護に関わるお仕事の専門職さん。
みなさんお忙し中をお越しくださっただけあって、本当に熱心で「少しでも介護の現場を良くしていきたい!」という意気込みが伝わります。
家族とのコミュニケーション、連携が大切だ!とおっしゃる、そしてそのために動いておられるのに、家族との間にすれ違いが生じてしまうのはなぜだろう?
情報共有をして欲しいと望む介護関係者と、まだ大丈夫と先送りして手遅れになってしまう家族の間には、どんな考え方の違いがあるのだろう?
介護に関わるみなさんが、真剣に考えて頑張ってくださっているからこそ、その頑張りを理解できる家族でありたいと同時に
介護の制度も仕組みも、複雑すぎてついていけない
というのが一般人。
どのように伝えていくのか?どのようにコミュニケーションをとっていくのか?については、一般人代表の赤川から少し意地悪な質問をさせていただきました。
普段の生活で、連絡手段はLINEやメッセージが主流の今、介護施設からの連絡は電話かお手紙という超アナログ。昼間の連絡も、気になっても仕事中電話には出られないし、LINEやメールなら隠れて確認して返信もできるかもしれないのに。
それに、介護施設やサービスの情報を入手しようにも、HPやSNSが充実しているところは少なくて、情報収集が難しい。超アナログを改善できないものでしょうか?
これは個人的にもずっと思っていることです。
小学校や中学校でも、連絡網はLINEグループだったり、緊急のお知らせも一斉にメールが流れる時代。
「高齢者の方はそういうのは使わないので。。。」とおっしゃるけれど、みなさんが連絡をとっている相手は、40代〜60代のスマホ世代ではないのですか?
というのが私の意見でした。
これについては、コストもかかるしリスクマネジメントの問題もありますから、一足飛びに「やれば良いと思います!」といかないのは良くわかります。
それでも。今回投げかけさせていただいて、会場のみなさんにも考えていただけたこと、問題提起になったことはとても嬉しいことでした。
今回とっても嬉しかったこと。
それは高校生の参加者さんがいらしたこと。
チラシを見たとお電話をいただき、学校帰りに参加してくださいました。
一人で参加してくださった学生さん。どんなことを感じ、考えてくださったのでしょう。
帰り際に声をかけると「次回も参加して良いですか?」とのこと。
もちろん喜んで!大歓迎!
こうして、一人でも関心をもってくれることが大切で、そこから少しずつ輪が広がっていくのだと思います。
彼女の行動力に敬意を表し、これからの活動に勇気をいただいたのでした。
会場では、看護・介護のケアにメディカルアロマを取り入れる活動をしておられるNursing roseさんによる、アロマハンドトリートメントの体験コーナーも設置され、会場を和ませてくださいました。
次回は12月16日(土)に第2回「医療の立場から」と題して、在宅医療専門のまるやまクリニック院長 丸山先生にご登壇いただきます。
第2部では、在宅医療専門クリニックの看護師、訪問看護認定看護師、在宅専門薬剤師の3人の方にご登壇いただき、在宅医療の今をお話しいただきます。