特定非営利活動法人

エンディングノート普及協会

権利擁護と終活@東温市地域包括支援センターさま

著者:赤川 なおみ

権利擁護と終活@東温市地域包括支援センターさま

みなさん「権利擁護」と聞いて、どんなことを考えますか?

そして、権利擁護と終活ってつながりますか?

今日は愛媛県東温市社会福祉協議会・地域包括支援センターの「老後の安心教室」にお集りのみなさまにお話しさせていただきました。

こちらでは「ご自身の権利についても考えていく」ということで、

終活と権利擁護

ということでお話しをさせていただきました。

最初にご依頼を受けた時には「終活と権利擁護の接点とは・・・・・」と考えてしまいましたが、実はとても簡単なことでした。

というよりも、

最期まで住み慣れた地域で尊厳を持って生きる

このことこそ、自分の権利を守ることに繋がるのですよね。

ということは、終活と密接な関係があるのだなと、私も再認識いたしました。

自分らしく生きる権利

終活を始める時、誰か・・大切な人のことを考えて始める方が多いと思います。

もちろん、終活の中には

大切な人が苦労しないために

ということも、大きなテーマとしてはあります。

  • 通帳や返却物がなくて困った
  • どこの保険会社に加入しているのか探し回った
  • 相続後にカードローンの請求がきて困った

などなど、残された大切な人たちが困らないように準備しておくのも終活では大切なことですね。

しかし、もしも意識がなくなった時や認知症を発症してご自身の意思をうまく伝えられなくなった時など、自分ではやりたくないことや受け入れがたいことを押し付けられることもあります。

もちろん、皆さんのことを気遣ってこその行動ということが多いのですが、皆さんにとっては

  • それはやって欲しくない
  • そんなことは絶対いやだ!

ということもあるかもしれません。

たとえ血の繋がった家族であったとしても、本当の気持ちは伝えていなければわかりませんね。

そこは、やはり何かに書いておく、もし伝えることができないときでも、見ていただければある程度はわかるようにしておきたいものです。

尊厳死宣言とは?

今回もご自身のチェックシートからお薬手帳の活用方法までお話しさせていただきましたが、その中で気づくことは

延命治療についてどうするのか?どうしたいのか?

ということ。

ほとんどの皆さんは「延命治療NO!」と思っておらえるようですね。

しかし、何も準備をしないままにしていれば、今の日本では延命治療や過度な治療を行う方向に進むのは当然のことです。

毎回講座の中では

今のままならここにおられる8割以上の方が延命治療をするかもしれませんね

とお話しすると、非常に驚かれます。

しかし、よく考えてみてください。あなたの大切な人をあなたが判断するとしたら、どうですか?

あ、先生もういいです。これ以上必要ありません。

と、はっきり言えるでしょうか?

要するに、ご自身だけで考えていても、判断するのは周りの方。家族の方ということです。

ご自身の意識がない状態では、ご自身以外の方が判断することになる。

その時、皆さんが思っていた皆さんの意思を正しく伝えていただくためには、やはり何かに書き留め、周りの人に伝えておくことは大切ですね。

このことをエンディングノートに書いておくことはもちろんですが、より確実な手段としては尊厳死宣言書を作成する方法もあります。

尊厳死宣言書の作成にも、ご本人の意思はもちろんですがご家族の同意や署名捺印も必要です。

権利擁護と終活

文字にすると非常に重いこと、なんだか難しそうなことという感じがしますが、あなたが最期まであなたらしく生きるためには、今何を考え、何をしておくべきか?を考えることです。

  • やりたいことをやるために
  • 食べたいものを食べるために
  • 出かけたい時に出かけることができ
  • 会いたい時に会いたい人に会う

とても当たり前のことですが、日々楽しく生活するために今日からできること、やっておくことがありますね。

少し立ち止まって、今の生活を振り返ったり、これからの生活を考えてみる時間を持ってみませんか。

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赤川 なおみ administrator