お知らせ
若年性認知症イノベーションフォーラムin笠岡2017
9月26日(火)岡山県笠岡市の笠岡市民会館にて、若年性認知症イノベーションフォーラムin笠岡2017が開催されました。
主催はきのこグループさんで、丹野智文さんを招かれるのは昨年に続いて2回目。
当日当協会では、丹野さんの本「丹野智文 笑顔で生きる」(丹野智文 著、奥野修司 監修 文藝春秋)の販売ブースを、RUN伴広島、RUN伴岡山の皆さんと一緒に担当させていただきました。
若年性認知症イノベーションフォーラムin笠岡2017
会場では、認知症カフェコーナーが設けられ、11時のスタートからお茶を飲みながら情報交換をする人たちで賑わっていました。
丹野さんを交えたフォーラムのプログラムは午後からでしたが、午前中には岡山県内の認知症当事者の方と日本認知症ワーキンググループメンバーで、笠岡に駆けつけてくださっていた、広島の竹内祐さん、名古屋の山田真由美さん、そして丹野さんとの交流の時間が持たれました。
今回のイノベーションフォーラムに先立ち、主催者からは「岡山には若年性認知症の方がいない」と言われていたそうですが、当日は5人の方が集まりました。
しかし今回は、35歳で診断されてから、誰にも言わず、家族の会などの支援団体にも入らず、ずっと一人で悩んでおられた男性が勇気を持って一歩を踏み出すという、とても嬉しいことが起こりました。
これまで絶望的だったその男性は、今回のフォーラム、同じように39歳で診断された丹野さんを知って、勇気を出してコンタクトを取ってこられたそうです。
そして、認知症当事者の皆さんと会い、話す中で「自分も今日から変わろう」と決心をされた。
この勇気と希望を与えたのは、家族でも医師でもない。
同じように若年性認知症と診断され、絶望を味わい、そして仲間によって笑顔を取り戻した皆さんに出会えたからですよね。
おれんじドアが笠岡にやってきた
仙台では、丹野さんを中心にした「ご本人のためのもの忘れ総合相談窓口 おれんじドア」が開設されています。
丹野さんも診断された当初は落ち込み、引きこもったと本にも書かれているのですが、その丹野さんを笑顔にしたのは、今回も参加されている広島の竹内さんでした。
丹野さんより先に若年性認知症と診断され、診断された時の絶望も引きこもりも経験し、今は笑顔で全国を飛び回っておられる竹内さんに会ったことで、丹野さんは生まれ変わったように笑顔になったそうです。(丹野智文 笑顔で生きるより)
その経験から、今では丹野さんご自身が、
認知症と診断された人の、
その不安を一緒に乗り越えられたら…
と活動されているのがおれんじドア。
通常は仙台市内を中心に活動されているのですが、今回はまさに「笠岡におれんじドアがやってきた!」という感じだったのではないでしょうか。
本を広めて「全国どこでもおれんじドア」に!
前述の丹野さんの本もそうですが、2017年に入って認知症当事者の方が書かれた本が相次いで出版されています。
これまでの「認知症になったら何もできなくなる」というイメージを覆し、「認知症=絶望ではない」ということを、認知症当事者の方たちが発信しています。
本以外にも、日本認知症ワーキンググループのみなさんが積極的に講演活動を行っておられますが、やはりそれには限界があります。
丹野さんの場合、特に平日はお仕事ですから、現在でもかなりのハードスケジュールで全国を回っておられると思うのです。
その点、本は全国どこでも手に入れることができ、最近では書店がない地域でもすぐに届くシステムが充実しています。
そしてその本には、当事者の皆さんが悩んだこと、不安だったこと、その中で見出した光、希望などを、経験したから伝わる言葉で書かれているのです。
これを手に取って読むことで、丹野さんのおれんじドアに参加できなくても、最初の一歩をふみだせる方がたくさんいることでしょう。
ですから、特定非営利活動法人エンディングノート普及協会では、本の販売を積極的にお手伝いさせていただきたいし、当事者ブックフェアも開催していきたい。
どんな小さな取り組みであっても、一歩を踏み出すことが大切ですね。
フォーラム終了後には、会場で丹野さんの本を買ってくださった方に、丹野さんがサインをしてくださいました!
あらかじめお名前を聞いて行ったのですが、講演終了と同時に長蛇の列!
サイン本を手にした皆さん!ぜひお友だちや周りの皆さんにもご紹介くださいね。
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