特定非営利活動法人
エンディングノート普及協会では、エンディングノートの書き方、終活に関する取組の他、看取りを考える講演会、在宅医療を考える講演会、お薬手帳活用術、災害時のプロボノ支援、認知症啓発活動、エンディングノートの日(EN日)などにも、年間を通して取り組んでいます。
多くの方が利用している「お薬手帳」に、協会オリジナルのお薬手帳ベストを追加して必要事項などを書き込み、緊急連絡先や意思表示などを伝えるツールとして活用することを推奨しています。
各地で「お薬手帳から始める終活・エンディングノート」の講座も開催いたしております。
詳しくはこちらから⇨お薬手帳活用術
エンディングノート普及協会では、全国からエンディングノートや終活に関する講座の講師の派遣を承っております。→講演実績はこちら
また、オンラインによるエンディングノートや終活のオンライン講座による講座開催も行っておりますので、お気軽にご相談ください。→オンライン講座
2017年より「これからの在宅医療・看取りを考える講演会」を年に1度開催しております。
毎年、当協会顧問の在宅医療専門医 丸山典良先生、ノンフィクション作家の奥野修司さんを交えて、医療従事者、ケアに関わる専門職のみなさん、一般の参加者のみなさんと一緒に「在宅医療・看取り」をテーマに学びを深めます。
また2019年度からは、厚生労働省の定める「人生会議」についてもエンディングノートを考える一環として取り組んでいます。
詳しくはこちらから⇨在宅医療・看取りを考える講演会
8月8日は「みんなでエンディングノートを書こう!」 どんなノートに?いつから?どんなことを? 悩んだあなたは、EN日に参加してみてね! EN日は、みんなでエンディングノートを書く日として、2017年より一般社団法人マンダラエンディングノート普及協会様と「EN日」イベントを開催しています。
また、8月1日〜15日は「EN日週間」と位置付け、様々な講座などを開催しています。
詳しくはこちらから⇨EN日の取組
協会設立当初より、ブログやTwitter、Facebook、YouTubeなどSNSを活用して情報発信を行っております。
Twitter・・・@naomi_akagawa
stand.fm・・・広島弁deたちまち終活
Facebook・・・https://www.facebook.com/endingnotefk/
YouTubeチャンネル・・・特定非営利活動法人エンディングノート普及協会
H30年7月豪雨発災直後より、広島県三原市の被災現場でボランティア活動を行った経験を元に、発災直後からの生活支援、ソフト面の支援の大切さを考えるプロボノ支援(医療、介護、リハビリ、ケアに関わる専門職による支援)の仕組みを考える勉強会を開催しています。
詳しくはこちらから⇨災害時のプロボノ支援の取組
エンディングノートや終活に関する疑問や「今何をするべきなのか?」「何から始めたら良いのか?」「親に終活やエンディングノートに取り組んで欲しい・・」など、なんでもご相談ください。
電話相談の他、オンラインでもご相談いただけます。→オンライン相談
認知症啓発活動への取組として、NPO法人認知症フレンドシップクラブが主催する「RUN伴」への参加や、若年性認知症当事者の方を交た勉強会、出版物の展示、認知症になっても暮らせるまちづくりなどに取り組んでいます。
詳しくはこちらから⇨認知症啓発活動への取組
当協会では、本のプロ・図書館司書であり、行政書士、エンディングノートナビゲーター®としても活動している、家ノ上さくらさんが、オススメの終活本を紹介します。
終活・エンディングノートのプロそして、本のプロが選ぶオススメの終活本。
ぜひ、手に取って読んでみてください。
詳しくはこちらから⇨終活ブックトーク
当協会の活動についてご案内させていただく通信を発行させていただいております。
閲覧・ダウンロードはこちらからお願いいたします。
2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると
近頃65歳未満で発症する若年性認知症については、当事者の方々が声をあげ、講演会で登壇されたり、本を出版されるなど、若年性認知症への理解を求めた啓発活動に力をいれておられます。
しかし、まだまだ「認知症になったらおしまいだ」と考える人も多く、物忘れが多くなったり、日常生活のちょっとした違和感に気づいていても、早期に診断を受ける人は少ないでしょう。
介護の現場においても、認知症に対する理解を深めている施設も少しずつでてきましたが、反対にベッドに手足や体をしばりつける「身体拘束」は10年前の2倍になっているという厳しい状況もあります。
どんなことについてもそうですが、まずは「正しく知ること」が全てのスタートです。
認知症についても「こうだろう」という、予測や推測で判断するのではなく、その人はどう思っているのか?どうしてほしいのか?何が必要なのか?をしっかり聞くこと。
そこから全てが始まると考えます。
そこで今回は「若年性認知症当事者が伝える”本当に必要なサポート”とは?」をテーマに、若年性認知症当事者の竹内裕さんと、フリージャーナリストの奥野修司さんによる対談を企画いたしました。
竹内さんは広島在住。59歳で若年性認知症と診断され、現在は当事者
また奥野さんは、ノンフィクション作家であり、昨年は若年
今回の企画は、全国を飛び回ってみなさんを笑顔にしている竹内さんから、昨年夏に奥野さんをご紹介いただいてご縁と、地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家施設長の田原さんのおかげで実現することになりました。
主催は会場となっている地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家さんにお願いしました。
五本松の家は昨年オープンした新しい施設ですが、広島県内で初めての「暮らしの保健室 ふくまち」(地域交流スペース)を併設されるなど、福山市内外から多くの方が見学にこられる施設です。
地域交流スペースは誰でも気軽に立ち寄ることができる工夫が随所になされており、今回も「一人でも多くの方にお二人のお話をきいていただきたい」という、私たちの希望を快諾してくださいました。
認知症と診断された人たちが、実際どんなことに悩み、ど
若干お席に空きがございますが、参加ご希望の方は必ずご連絡いただきますよう、お願いいたします。
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『若年性認知症当事者が伝える”本当に必要なサポート”
日 時:2018年1月12日(金) 14時~15時3
会 場:地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家 地
定 員:30名
参加費:500円
語り手:竹内 裕さん(たぬき倶楽部代表)
聞き手:奥野 修司さん(フリージャーナリスト)
主 催:地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家
共 催:特定非営利活動法人エンディングノート普及協会
お問合せ:地域密着型特別養護老人ホーム 五本松の家
TEL 084-999-6321 FAX:084⁻999-
担当:田原久美子
※対談終了後、同会場でお二人を囲んで交流会を開催いた
参加費は500円(お茶・お菓子付き)です。
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◎竹内 裕さん
59歳で若年性認知症と診断され、現在64歳。
「診断当初は自宅に引きこもる生活をしていた」という竹
◎奥野 修司さん
1948年大阪府生まれ。立命館大学卒業。2006年、
講談社 読書人の雑誌「本」にて、若年性認知症当事者の方へのイ
先日の若年性認知症イノベーションフォーラムin笠岡の午後の後援で、丹野さんと当日急遽登壇した36歳の男性との会話。
丹野さんは、ご自身の本「丹野智文 笑顔で生きる」(丹野智文 著、奥野修司 監修 文藝春秋) の中でも、仕事の仕方について書いておられます。
若年性アルツハイマー病と診断されても、同じ職場で仕事を続ける丹野さんの仕事術は「とにかく書く」というもの。
とにかくなんでも書いてある。
仕事の手順やら気をつける点やら、丹野さんは書き込んだ2冊のノートを使ってお仕事をしているらしいのですが、なんとそのノートは丹野さんの同僚にも大人気。
同僚の方もそのノートをみれば、仕事ができる!ということで、人気の丹野さんノートらしいのですが「返ってきたノートにその人の書き込みがしてあることもあるんですよ」というほど、みんなにとって必需品となっているそうなのです。
フォーラムのステージ上で、急遽登壇した36歳の男性にも、丹野さんから
「仕事はどのようにやっていますか?」
という質問が投げかけられたのですが、やはりその男性も
「とにかく書きます。なんでも。忘れちゃいけないと思うから、なんでも書いています」
と、やはり「書く」ことを大切にしているとおっしゃっていました。
人間誰でも、頭の中だけで覚えておくことには限界がありますし、覚えていたとしても頭の中で全てを整理するのは限界があります。
だから書く。書いて整理する。
この会話のお二人は、仕事は現役。働き盛り。
この日のお二人の会話を聞きながら、やはり認知症と診断されてもされなくても、仕事に対しての「向き合い方」や「書いて(入力して?)整理する」ということは、誰でも変わらないなぁと再認識しました。
書くのが苦手な人もおられますね。
私はどちらかというとメモ魔なので、なんでも書きたくなります。
トレードマークとなりつつある「スヌーピーのモレスキン手帳」は、どちらかというと大きめで荷物になるタイプ。
毎日1枚の書き込み欄があるごっついタイプなのですが、これになんでも書きます。
書くことが苦手な人は
など、先に頭で考えてしまうことが多いように思います。
確かに、手帳って「自分がわかれば良い」と思う人と「とにかく綺麗に書きたい」という人にわかれますよね。
みなさんはどちらですか?
私も、モレスキンのノートを使い始めた頃には「綺麗に書かなくちゃ」と思って、何もかけない時期がありました。
しかし、書かないままではノートを持っている意味がない。それなら、なんでも良いから書いてみよう。
そう思って書くようになると、字が綺麗とは決して言えないけれど「私のモレスキンノート」が出来上がっていきました。
とにかくなんでもこれに書いてある。
そのノートには、とても愛着が湧いて「大好きな私の記録」として毎年積み重ねています。
もちろん、アナログが全てではないので、スマホやタブレットのメモに全て入っているというのでも構わないと思います。
こうして考えると、エンディングノートがかけない人も、きっと
と思ってしまって、手が止まっているのかもしれませんね。
先ほどのフォーラム登壇者のお二人も
書かなくて不安になるくらいなら、書き過ぎでもなんでも書いたほうが安心
というお話をされていました。
エンディングノートって、まさにこれ。
なんて思っていると、いつまでも書けないと思うのです。
そう思いながら、頭でごちゃごちゃ考えていませんか?
エンディングノートには法的な効力はありません。遺言書のように「こう書きなさい」という決まりもありません。
正しい書き方なんていうのもない。
でも、書いたから褒めてくれるわけでも、何か賞をいただけるなんていうものでもない。
でも、いろいろ書いておくことで、自分にもしものことがあった時や、判断能力が亡くなった時でも、自分の意思を尊重してもらえるチャンスがあります。
最期まで自分らしく生きたい
自分らしくありたい
そう思う方は、ぜひともエンディングノートに書き込んでください。
書く内容は何でも良いのです。書き始めに構えてしまうようであれば、
何でも良いので書き始めてみる。
もちろん、ノートだって何でも大丈夫。
売っているエンディングノートは好みじゃない!という方は、お好きなノートで始めてください。
私のようにお気に入りの手帳がある方は、そこに書いてみましょう。
それでもエンディングノートがあったほうが書きやすいなぁ・・と思う方、協会オリジナルノートの購入もできますので、お気軽にお問い合わせくださいね。
9月26日(火)岡山県笠岡市の笠岡市民会館にて、若年性認知症イノベーションフォーラムin笠岡2017が開催されました。
主催はきのこグループさんで、丹野智文さんを招かれるのは昨年に続いて2回目。
当日当協会では、丹野さんの本「丹野智文 笑顔で生きる」(丹野智文 著、奥野修司 監修 文藝春秋)の販売ブースを、RUN伴広島、RUN伴岡山の皆さんと一緒に担当させていただきました。
会場では、認知症カフェコーナーが設けられ、11時のスタートからお茶を飲みながら情報交換をする人たちで賑わっていました。
丹野さんを交えたフォーラムのプログラムは午後からでしたが、午前中には岡山県内の認知症当事者の方と日本認知症ワーキンググループメンバーで、笠岡に駆けつけてくださっていた、広島の竹内祐さん、名古屋の山田真由美さん、そして丹野さんとの交流の時間が持たれました。
今回のイノベーションフォーラムに先立ち、主催者からは「岡山には若年性認知症の方がいない」と言われていたそうですが、当日は5人の方が集まりました。
しかし今回は、35歳で診断されてから、誰にも言わず、家族の会などの支援団体にも入らず、ずっと一人で悩んでおられた男性が勇気を持って一歩を踏み出すという、とても嬉しいことが起こりました。
これまで絶望的だったその男性は、今回のフォーラム、同じように39歳で診断された丹野さんを知って、勇気を出してコンタクトを取ってこられたそうです。
そして、認知症当事者の皆さんと会い、話す中で「自分も今日から変わろう」と決心をされた。
この勇気と希望を与えたのは、家族でも医師でもない。
同じように若年性認知症と診断され、絶望を味わい、そして仲間によって笑顔を取り戻した皆さんに出会えたからですよね。
仙台では、丹野さんを中心にした「ご本人のためのもの忘れ総合相談窓口 おれんじドア」が開設されています。
丹野さんも診断された当初は落ち込み、引きこもったと本にも書かれているのですが、その丹野さんを笑顔にしたのは、今回も参加されている広島の竹内さんでした。
丹野さんより先に若年性認知症と診断され、診断された時の絶望も引きこもりも経験し、今は笑顔で全国を飛び回っておられる竹内さんに会ったことで、丹野さんは生まれ変わったように笑顔になったそうです。(丹野智文 笑顔で生きるより)
その経験から、今では丹野さんご自身が、
認知症と診断された人の、
その不安を一緒に乗り越えられたら…
と活動されているのがおれんじドア。
通常は仙台市内を中心に活動されているのですが、今回はまさに「笠岡におれんじドアがやってきた!」という感じだったのではないでしょうか。
前述の丹野さんの本もそうですが、2017年に入って認知症当事者の方が書かれた本が相次いで出版されています。
これまでの「認知症になったら何もできなくなる」というイメージを覆し、「認知症=絶望ではない」ということを、認知症当事者の方たちが発信しています。
本以外にも、日本認知症ワーキンググループのみなさんが積極的に講演活動を行っておられますが、やはりそれには限界があります。
丹野さんの場合、特に平日はお仕事ですから、現在でもかなりのハードスケジュールで全国を回っておられると思うのです。
その点、本は全国どこでも手に入れることができ、最近では書店がない地域でもすぐに届くシステムが充実しています。
そしてその本には、当事者の皆さんが悩んだこと、不安だったこと、その中で見出した光、希望などを、経験したから伝わる言葉で書かれているのです。
これを手に取って読むことで、丹野さんのおれんじドアに参加できなくても、最初の一歩をふみだせる方がたくさんいることでしょう。
ですから、特定非営利活動法人エンディングノート普及協会では、本の販売を積極的にお手伝いさせていただきたいし、当事者ブックフェアも開催していきたい。
どんな小さな取り組みであっても、一歩を踏み出すことが大切ですね。
フォーラム終了後には、会場で丹野さんの本を買ってくださった方に、丹野さんがサインをしてくださいました!
あらかじめお名前を聞いて行ったのですが、講演終了と同時に長蛇の列!
サイン本を手にした皆さん!ぜひお友だちや周りの皆さんにもご紹介くださいね。
当事者ブックフェアに関するお問い合わせはこちらから
本日9月21日は、世界アルツハイマーデー(1994年世界アルツハイマー病協会が制定)そして9月は世界アルツハイマー月間です。
各地でオレンジライトアップ。福山城もオレンジにしたかったなぁ・・・
京都タワーの色が!#アルツハイマーデー #京都 pic.twitter.com/t0ccgSNBEQ
— じゅんきち (@YTCnvu1nc7NV1nO) 2017年9月21日
と言っても今年は無理でしたから、まずは自分たちでできることから!
これまで認知症というと「何もできなくなる」「人生が終わる」というようなマイナスイメージになりがちでした。
しかし近年では、認知症当事者の方が、ご自身の気持ちや考えを発信されることも多くなりました。
介護をする家族が発信するだけでなく、当事者が「認知症になっても、希望と尊厳を持って生活を送りたい」と発信し、書籍も相次いで出版されています。
とはいえ・・・
まだまだ認知症といえば「予防」の本を手に取る方が多く、当事者の方の本を知らない人も多いようです。
でも、予防って後ろ向きな気がするのですよね・・・
正しく知って、もし認知症と診断されても安心して自分らしく生きられる社会を作る方が、みんなにとって生きやすいと思いませんか?
そこで、認知症を正しく知っていただくためにも、当事者の方が書かれた本を一人でも多くの方に手にとっていただけるよう「当事者ブックフェア」を開催することにいたしました。
実はこの当事者ブックフェア、9月1日〜30日まで池袋ジュンク堂さんで開催されています。
もちろん、書店さんほど大々的なことはできませんが、自分たちにできる範囲で開催していきます。
今回当事者ブックフェアを開催させていただくのは、福山市の新市公民館さん。
こちらでは、毎月1回みんなで終活に向き合う「らくらく終活」を開催させていただいております。
よく企業の宣伝で「地元密着」と言っていますが、公民館ほど地元に密着した場所はないのではないか?と思うのです。
特に福山市は公民館数も多く、車がなくても歩いて行ける場所にあるので、高齢者の方も頻繁に利用されています。
また、学びの場、活動の場として利用される方も多く、インターネットが利用できなくても情報収集をすることができる、心強い場です。
協会の講座も「歩いていくことのできる公民館で開催してほしい」という声をいただきます。
また、顔を合わせることの多い公民館主事さんには、みなさんちょっとした相談や身の上話をされることも多く、まさしく「地域密着」の活動をされています。
今回は、入り口ロビーに特設コーナーを設置して、自由に手にとっていただけるようにしています。
また、主事さんの提案で椅子も設置。気になったら、座ってゆっくり読んでいただくこともできます。
かなりの都会にお住いでない限り、高齢者の方が歩いていける範囲に本屋さんはありません。
ネットを利用する人であれば「本はすぐに届くから本屋なんてなくても・・・」と言われるかもしれませんが、ネットを利用しない人にとっては、本に出会う場がないのです。
そして、本屋さんがあったとしても、まだまだ認知症当事者の方が書かれた本が、誰でも見える、すぐに見つけることのできるスペースに置かれていることは少ない。
そこで今回は、いつも利用する公民館で、ゆっくり手にとって見ていただく「当事者ブックフェア」のコーナーを設置することにしました。
期間は10月21日(土)まで。
新市公民館では、元気な主事さんが仕事をされていますので、本を読むついでに声をかけて、元気を分けてもらうのも良いかも???
なお、最終日の10月21日(土)は、RUN伴(認知症の人と伴に生きる社会を目指し、
=PR=
2017年9月26日(火) 11時〜16時
「若年性認知症イノベーションフォーラムin笠岡」
参加無料です!丹野智文さんの書籍販売もございますので、ぜひご参加ください!
9月21日は世界アルツハイマーデー(1994年世界アルツハイマー病協会が制定)そして9月は世界アルツハイマー月間です。
各地で啓発イベントや講座が開催されたり、オレンジライトアップが行われます。
2017年オレンジライトアップはこちら→ライトアップ
超高齢化社会へまっしぐらの日本において「認知症」は切っても切れない疾患となってきます。
先日、広島で開催された「第4回広島県認知症ケア専門会研修会」に参加させていただきました。
講師は認知症介護研究・研修東京セミターのセンター長の山口晴保先生。
認知症介護研究の世界では第一人の先生ですが、まるで綾小路きみまろさんが話しているように、笑いの絶えない2時間でした。
認知症の疾患別に詳しく解説をしてくださった部分につきましては、先生の本をご参考にしていただければと思います。
山口先生は
など、え???と思うけど、あっさりと、にっこりとお話になるのです。
元気で長生き=認知症のリスクは高くなる
要するに
長寿と認知症はセット販売が基本です
笑ってしまいましたが、とても腑に落ちました。
そして、データを見ながら解説してくださった際にも、
40代で認知症になろうと思ったら宝くじを当てるくらい難しいけど、75歳を過ぎたらかなりの高確率でなれます
という言葉に、見る角度を変えるってこういうことなんだなぁと、妙に納得したのでした。
さて、今回のお話をお聞きして、私は、協会は何をしていくべきなのか?
認知症介護やケアは専門家の方々にお任せすることにして、私たちだからできることは何か?をしっかりと考えて取り組みたいと思います。
私が講演をさせていただ時も、みなさん「認知症は困る」と言われます。
そして、各種高齢者向けの講座では「認知症予防」をテーマにしたものが多く、みなさん集まっては予防体操や脳トレに励んでおられます。
少し前にも「予防」ではなく「まちづくり」を、と書いたことがありますが、私は認知症予防や脳トレに「前向きに」励む人たちを見て、逆に「後ろ向き」な感じがしていました。
少しでも元気で長生きを!と、みなさん元気に集まって体操などをする姿は、一見前向きな人たちだけど、それに励む裏側には「病気になりたくない」「認知症になりたくない」と「なりたくない」という気持ちが大きいのですよね。
ある種の恐怖とでもいうか、なったら困るから必死で予防する。恐れの裏返しになってる人も多いように思います。
実は「なったらどうしよう」というような不安を抱えた精神状態は、かえって様々な病気を誘発することも少なくありません。ストレスは様々な病気の原因になるのは、みなさんご存知ですよね。
とても納得、そして恐れたって気にしたって、これだけ長生きの時代なら誰しも認知症になるのは高確率。
「なったらどうしよう」ではなく「なってもなんとかなる」準備をした方が、よほど前向きかな?
なってもなんとかなる!
まちづくりは世代に関係なく「誰でも安心して暮らせる」ための取り組みです。
まずはRUN伴2017にエントリーしよう!
当協会が広く講演活動をさせていただくことになったスタートは、4年前のこちらの福山市新市公民館で開催されるシニアライフセミナーでした。
こちらで登壇させていただいてから、主事さんのご尽力もあって様々な方面からご依頼をいただくようになり、今では全国からご依頼いただいております。
さて、今年のシニアライフセミナーは「今年は認知症をテーマにしようと思うんです」というご連絡から始まりました。
主事さんは、認知症について知識を学んだり、予防を学んだり・・とお考えだったようなのですが
認知症なら、予防よりも「認知症を正しく知る」ことに絞りませんか?
とご提案させていただき、今回の4回シリーズが決まったのでした。
今回4回のシリーズでは、一般的な情報としての「認知症とは?」ということよりも、実際に現場で深く関わっておられる方、そして当事者の方の声を聞き「認知症とともに生きる」を考える流れで進むことにしました。
参加者の方は、概ね70代・80代の地域の方で、暑い中にもかかわらず皆さん毎回熱心に参加してくださいました。
第1回目の講師は、東京で長年介護福祉士として働かれ、ご主人の地元福山に5年前に帰ってこられた杉原玲子さん。
現在杉原さんは、認知症専門クリニックで相談員としてお仕事をされる他、毎年北海道から沖縄までをタスキでつなぐ「RUN伴」の実行委員をされていたり、認知症当事者の方との交流などを積極的にされています。
積極的に新しい取り組みをおこなっておられる杉原さんからは、認知症についての基礎知識はもちろん「認知症になっても、安心して暮らせるまちづくり」をテーマに、参加者さんと一緒に考えていただきました。
2回目では、日本認知症ワーキンググループのメンバー、認知症当事者として全国、世界をも飛び回っておられる広島市在住の竹内裕さんにご登壇いただきました。
竹内さんは59歳で若年性認知症と診断されたそうですが、67歳の現在もご自身で全国を飛び回り、多くの認知症当事者の方たちを勇気付けておられます。
参加者のみなさんの「認知症の人」というイメージは良い意味で打ち砕かれ、竹内さんの明るさ、前向きさ、行動力、そして認知症と診断されて年数が経過してもやりたいことはできる!という姿に、希望を生み出したことと思います。
3回目は地域包括支援センター、認知症疾患医療センターから3名の専門員さんがこられて「もしも?」と思った時にどうすれば良いのか、また予防などについてお話くださいました。
認知症にいては様々な取り組みが行われていますが「予防や対策」といった講座が多い中、今回のような当事者の方の声を聞く機会をいただいく講座は、これからもっと多くなれば良いと思います。
まとめとなる昨日の4回目は、これまで3回の講座に参加されて「認知症に対するイメージ」はどう変わったのか?
そして、元気な時にできることってなんだろう?を考えてみました。
いつもはプロジェクターに資料を映し出してお話しをさせていただきますが、今回は皆さんに発言していただいて書き出していきました。
シャイな方が多い地域です。みなさん声を出してくださるかしら?と思っていましたが、心配には及びませんでした。
とても積極的に、ご自身の経験、ご家族を介護された時のこと、今回の講座で感じたこと。次々に声を出してくださって、あっという間に書き出していた模造紙が埋まっていきました。
様々な声を書き出すなかで、講座を受ける前のイメージとしては「知られたら恥ずかしい」「暴言や妄想がある」「何度も同じことを聞く」など、一般的な声があがりましたが、受講後のイメージの中に
と、とても嬉しい声が上がってきました。
これが、本来のこの講座の目的でした。まずは受講してくださった方が正しく知ること、そしてその方がまた周りの方に伝えてくださること。
最近出版された本ですが、おれんじドア代表で認知症当事者として活動されている丹智文さんの本の中にも、予防よりも大事なことが書かれていたのですが、まさに予防しても絶対にならにわけではありません。
インフルエンザだって予防接種をしてもなるときはなるし、予防は前もって防ごうとする行為ではありますが、それでならないということが約束されるわけではない。
それなら、そうなっても良い準備や環境づくりに力を入れた方が、みんなが楽しいし幸せなのではないでしょうか?
そして「認知症になっても、安心して暮らせるまちづくり」こそが、これからの時代には必要であり、現状を知り、何をするか考えることは、とても大切なことだと思います。
エンディングノートは、まさにその「現状を知る」「何をするか考える」ツールとしてはぴったりなもの。常々お伝えするように「いつか、正式に決まったら書きとどめて伝えよう」ではなく
今のことを書く
というのが大切です。今の状態を書き出し、それを伝えるとともに、できていなかったり考えないといけない部分は
これから何をしていくか考える
ことで、問題や不安は解決していきます。
自分一人がやっても何も変わらない・・・いいえ、まずは自分が変わり、友人を巻き込み、地域を変えなければ何も始まらない。
今回の4回の講座を開催してくださった福山市新市公民館のみなさま、そして講師としてご登壇くださった皆さま、ありがとうございました。